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お家のシロアリ対策

シロアリ対策はいつ・どこまですればいい?

知っておきたいシロアリ対策

木造住宅の劣化原因は、1位が腐朽2位がシロアリ被害によるものだと言われています。腐朽やシロアリの被害を受けると修復が必要になりますし、家の資産価値が下がってしまいます。また、被害が大きくなると耐震性能にも影響を与えてしまいます。
新築住宅で忘れてはいけないのがシロアリ対策。対策には、治療と予防方法をしっかりと知っておき、住まいの財産を守りましょう。

  1. シロアリって、どんな生き物?
  2. 木造住宅のシロアリ対策には予防処置が大事。
  3. 対策はいつ処理したらいいの?
  4. まとめ

シロアリって、どんな生き物?

木造住宅を建築するうえでシロアリ対策は必ず気にしておかなければいけない項目です。この対策の前にシロアリの性質について知っておくことも重要です。シロアリについてですが、実はシロアリはアリではなくゴキブリの仲間です。羽のあるシロアリと普通のアリを比べると主に触覚・胴体・羽に違いがあります。シロアリの生息条件としては、主に下記の4点
①暗いのが好き ②木材が好き ③温かいのが好き ④湿気が好き
木造住宅の床下は通常上記の①〜③の条件が揃ってしまいシロアリ対策ができません。その為木造住宅のシロアリ対策には④の湿気対策が重要になります。

シロアリの侵入はほとんどが地中からです。その為基礎のわずかな隙間や給排水等の配管廻りの隙間は、シロアリの絶好の進入路になってしまいます。シロアリ対策には生息条件を無くし、侵入経路を無くすことが重要です。地球上のシロアリの体積と人間の体積とでは、シロアリの方が圧倒的に大きいんです。それぐらい、地球上には生息している生物なんです。

木造住宅のシロアリ対策には予防処置が大事。

シロアリは木材を主に使う木造住宅にとって非常に脅威です。しかもシロアリ予防の対策工法はいくつもあり、どの薬剤を使用するか、どんな処理方法をせんたくするかで、防除や駆除の効果が変わってきます。最も効果的な方法は、シロアリの生態をしっかり把握し、薬剤の性能と効果、使用する工法のポイントを理解して、施行を行うことです。
現在日本の木造住宅に採用されているスタンダードなシロアリ対策としての予防方法は
1.土台や柱に1mの高さまで薬剤を散布する方法
又は薬剤を含侵した木材を使用する方法
2.防蟻薬剤が含まれている防湿シートを地中に埋設したり、
薬剤コーティング型の素材を使って予防する方法
3.土壌自体を薬剤でシロアリを除去し散布・浸透させる方法

土台や柱に1mの高さまで薬剤を散布する方法又は薬剤を含侵した木材を使用する方法

新築・中古を含め木造住宅のシロアリ対策で一般的に良く行われるのが、薬剤散布による工事です。費用も安価で押さえることができ、5年間くらいの保証をつけることができ、また中古不動産を購入後にリフォームとして行うことができる為、木造住宅のシロアリ対策では一般的な方法です。
問題点としては、安全性を保つために、5年ごとに再施工が必要になるのですが、新築施工時には、柱やその他の木材にしっかりと施工できるため問題ないのですが、再施工時はほぼ完成している状態の為、建物の床下や基礎の部分から目視で確認できる木材部分のみの施行になる為、新築時の施行に比べどうしても、安全性が劣ってしまいます。
また、お家の廻りに薬剤を地中に設置する方法もスタンダードですが、薬剤の地中への浸透することや、薬剤の揮発は生態系に影響がある為、敬遠される場合もあります。
構造木材自体に特殊な防蟻処理をしたシロアリ対策
シロアリ対策には薬剤散布以外にも構造材そのものに特殊な処理をおこなった対策があります。それが加圧注入材という構造材です。加圧注入材は特殊な処理を施して木材の内側に防蟻薬剤を注入した構造材です。加圧注入材の特徴は効果が長期間に及び、木材が腐食しにくくなる等のメリットがあります。
ただし、加圧注入材に使用される薬剤は主にシロアリが食べることにより効果を発揮する薬剤の為、上手く食べてくれればしっかりとした効果を発揮してくれますが、加圧注入された木材を食べずに、別の木材を浸食する恐れがある為、加圧注入の木材を使用することで、安心せず、プラスアルファの防蟻対策が必要になります。シロアリの食害がすくないといわれる桧材を構造材に使用することも効果的です。

べた基礎工法に適した、防蟻・防湿シート工法

その他のシロアリ対策として、防蟻・防湿シートを使った工法があります。この工法は、べた基礎工法の際に基礎コンクリート下部に防蟻・防湿シートを前面に敷き詰める工法です。有効成分は、WHOが認定した、人や動物に最も安全で刺激が少なく、環境にやさしい、そしてシロアリに高い効果のある薬剤です。防蟻効果だけでなく防湿効果も兼ね備え、効果が長期間持続します。このシートはシロアリに対して忌避性能・即効性・少量での効果を持つシロアリ対策・防除アイテムです。

土壌薬剤散布・埋設型(ベイト型)対策

シロアリがお家に接近するためには、土の中を通ってくる必要があるので、お家の廻りの土に薬剤を直接散布する方法です。シロアリの駆除と予防と両方に効果があります。ただ、問題は日々の雨水の影響により浸透し家庭の花壇や植物への影響を懸念することもあります。商品によっては人体に影響を及ぼす可能性があることが懸念される薬剤もあり、DIY商品もありますが、専門のシロアリ駆除業者へ相談することをおすすめします。埋設型(ベイト型)対策は、シロアリに効果的な餌を埋設しシロアリが巣に持ち帰りシロアリのコロニーごと駆除する方法です。ほかのどの方法よりも安全ですが、欠点は即効性がないことです。シロアリを見つけて巣にまで運んでから効果が現れるため、少し時間がかかります。
薬剤やベイト型含めて、効果は数年のものが多く、駆除には向いていても予防にはコストが高くなることが多く、シロアリ対策が継続されにくいのも課題のひとつです。

対処はいつしたらいい?

新築住宅の場合は、基礎の防蟻シートや換気対策を確認しておくといいと思います。被害が出る前に幾重にも対策ができる商材が発売されています。
既存の建物の場合は、お家の基礎廻りや床下のチェックが必要です。シロアリを見つけてからでは被害が進行している可能性が高いです。定期的に工務店や専門業者に見てもらう方がいいです。春は羽をつけシロアリの移動時期になります。春から梅雨頃に見てもらうのがいいと思います。また、ウッドデッキや屋外に段ボールや屋外収納のあたりをしっかりと確認してもらいましょう。

まとめ

シロアリ対策には、予防と治療があると考えます。
予防対策で重要なことは、複合的にシロアリ対策をしっかりと対策することです。
〇一番大事なことは、結露など、木材に腐朽菌を繁殖させない家づくりをすること。
〇予防策として、構造材含めた防蟻処理と防蟻シートの施工・玄関や勝手口等も地に近い所の対策をしっかりとすること。貫通部や基礎部へのシロアリ対策も施すこと。
〇定期メンテナンスで、お家の床下の状態をしっかりと確認してもらうこと。
〇万一、シロアリ被害が出た場合に適切な治療(駆除)を早期に実施すること。

木造住宅の劣化要因は、腐朽菌による構造材劣化 シロアリによる構造材劣化が主たる劣化要因であるといわれています。木は樹種や樹齢によりますが、伐採されてから、150〜200年かけて強度が増してゆく性質があります。多くの伝統工法で桧が使用されているのも腐朽菌の対策とメンテナンスとシロアリ対策をすることで、木造住宅はしっかりと長持ちすることが立証されています。(集成材はすこし異なります。)
資産価値を下げない為にも、耐震性能を維持するためにも、腐朽菌対策とシロアリ対策をしておくことは重要です。住宅の防蟻・防腐工事は、建築基準法で定められており、「構造耐力上主要な部分である柱や筋かい及び土台のうち、地面から1メートル以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、白蟻その他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない」新築の一戸建てを建てる人にとって、大切な家屋に深刻なダメージを与えるシロアリ被害は、脅威です。木造住宅に住む限り避けては通れないことですので、安心して暮らせる家の確保のために、家を建てるときにシロアリ対策をしっかり考えることはとても大事なことです。

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